精神科訪問看護って?内容、利用方法を徹底解説!

介護

こんにちは!訪問看護師のぴぽんです。

訪問看護といえば、お年寄りのおうちに訪問するイメージが多いのではないでしょうか?

実は、精神科の患者様も利用できるのです。

では、どのようなことをして、どうやって利用できるのか、ご紹介していきます。

 

 

精神科訪問看護ってどんなことをするの?

精神科訪問看護では、利用者様の困りごとを解決できるようにサポートしていきます。

また、自立した生活を送れるように、一緒に方法を考えていきます。

できること、できないことをひとつずつご紹介していきますね。

お薬の管理、相談

精神科疾患はお薬での症状コントロールが重要になってきます。

お薬の管理が苦手な方には、看護師や作業療法士が一緒に管理方法を考えます。

また、どんな時にどんなお薬を飲めばいいか、逆に飲まないほうがいいのかなどの相談も行います。

 

体温や血圧などを測定する

体温、血圧、脈拍数などを測定することを「バイタルサイン測定」といいます。

バイタルサインをみることで、体調の変化に気づけます。

 

生活リズムを整える

精神科疾患をおもちの方は、夜眠れずに昼夜逆転の生活になってしまうことが多いです。

訪問看護の予定を入れることで、日中起きている時間を作り生活リズムを整えることができます。

 

着替えや入浴など身だしなみのお手伝い

心に余裕がないときや、病気の影響で身だしなみを整えられないような方のお手伝いをおこないます。

身体的に問題がなければ、ご自身で入浴、着替えができるように一緒に方法を考え、お手伝いします。

 

病院との連携

より良く安定した暮らしを続けるために、日々の訪問で気づいたことを、病院の先生や地域の保健師さんに報告します。

心身の報告以外に、「今月は外に出る回数が増えました」や「〇〇さんが作る料理はどれもおいしそうです」など嬉しい報告をすることが多いです。

 

ご家族へのサポート

精神疾患をもっている方の、ご家族への支援もおこないます。

利用者様だけでなくご家族の思いも受け止め、負担軽減につながるような方法を一緒に考えていきます。

 

精神科訪問看護でできないこと

看護師の主な業務は、日常生活の援助と、診療の補助です。

入浴や排泄の介助、食事の介助はこれに含まれます。

買い物掃除洗濯調理といった家事は、看護師がおこなうことはできません

しかし、利用者様主体でおこなうお手伝いをすることはできますよ。

 

 

どんな人が利用できるの?

精神科訪問看護は、精神科や心療内科に通院している方であれば、どなたでも利用できます。

疾患も、統合失調症、双極性障害(躁うつ病)、うつ病、摂食障害、PTSDなど様々です。

ASDやADHDで生活に疲れ、うつ病を発症した方などもおられます。

また、お仕事をされている方でも、営業時間内の訪問であれば可能です。

 

 

どうやって利用するの?

精神科訪問看護を利用したい!どうやって利用するの?

順番に説明していきますね。

 

精神科訪問看護指示書をもらう

まず、通院している精神科の主治医に、訪問看護を利用したい旨をお伝えしましょう。

精神科訪問看護は、【精神科訪問看護指示書】がなければ利用できません。

また、精神科訪問看護指示書は精神科の医師しか作成できませんので、ご注意ください。

 

利用したい訪問看護ステーションを探す

精神科訪問看護を利用するには、希望する訪問看護ステーションと契約する必要があります。

ここでは、ご自身で訪問看護ステーションを探す方法をお伝えします。

 

病院の医師や看護師に教えてもらう

もっとも情報が信頼できて手っ取り早いのが、現在通院されている病院の医師、看護師に聞くことです。

精神科訪問看護師は病院との連携も大切な業務のひとつなので、もともと関わりのある精神科訪問看護ステーションを紹介してくれます。

そこで紹介されるということは、その精神科訪問看護ステーションは病院との医療連携がしっかりとれている証拠です。

 

地域の保健所や精神保健福祉センターで相談する

精神保健福祉センターや保健所は、生活上の困りごとを相談する場所です。

精神科訪問看護ステーションでは地域の保健師さんや、精神保健福祉士さんとの連携も大切にしています。

訪問看護だけなく、ヘルパーさんや就労支援などのサービス調整もおこなっています。

 

インターネットで調べる

ご自身でインターネットで調べる方法もあります。最近ではブログやSNSを活用しているステーションも増えました。

ステーションによっては、事前に面談や無料体験ができるところもあるので、ぜひ問い合わせてみてください。

 

訪問看護ステーションと契約をする

希望される訪問看護ステーションが決まったら、契約をおこないます。

必要なものは、以下となります。

  • 医療保険証
  • 印鑑
  • 訪問看護指示書

契約をすれば、その日から精神科訪問看護を利用することができます。

また、以下で説明する自立支援医療者証を申請すると、医療費を安く抑えられます。

自立支援医療証は利用する医療機関名(病院、薬局、訪問看護ステーションなど)を記載します。申請から発行までに1カ月ほどかかるので、契約が決まったら早めに申請に行くことをおすすめします。

 

自立支援医療(精神通院医療)とは?

精神科の治療が必要な方の医療費負担を軽減する制度です。

通常3割負担の医療費が、1割になります。また、所得に応じて自己負担額の上限があり、1番安いと2500円/月です。

入院以外の受診料、薬代、訪問看護、デイケアなどが適応で、入院は適応外です。

申請は市区町村の福祉課などになります。

お住まいの市区町村 + 自立支援医療 と調べてみてくださいね。

 

まとめ

近年ニーズが高まっている、精神科訪問看護についてご紹介しました。

訪問看護師は、その人がより良い生活が送れるように支援していきます。

当事者だけでなく、ご家族もお困りの時は専門機関にご相談くださいね。

 

 

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